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2018-07-04 | カテゴリ:ブログ

大人になっていくこと

2015年4月のメールマガジンで配信した記事をお送りします。
息子が高校に入学した時の雑感ですが、
早いもので大学生になり、背も抜かれてしまいました。(-.-;)

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では、チョット古い記事ですが、お楽しみください ♪
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先日の息子の高校入学式でのこと。
主任の先生から1年間の学習目標が発表されました。

テーマは「大人になっていくこと」

以下、学年便りからの抜粋です。

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◆高校生活のStart Lineについて

ご入学おめでとうございます。
新入生のみなさんは、これから始まる高校生活に
多少の不安を感じ、そして同時に大きな期待に
胸をドキドキさせているのではないでしょうか。

<<<<< 中略 >>>>>

みなさんはこの3年間で
「子ども」から「大人」へと大きく変化します。

そうすると、
昔は退屈に思えたものがものすごく
大切で大事なことだと気づいたり、
以前は心惹かれていたことが
輝きを失ったりするのです。

健全に成熟していく人は周囲に
喜びが自然と増えていきます。

いいですか、
これは外的要因によるものではないのです。

逆に「子ども」でい続けようとする人には、
年齢や社会的責任が増していくにしたがって、
嫌なことが増えてしまうかもしれません。

「子ども」の定義を簡単に言えば
それは「他人を責める人」です。

「ぼくは悪くない。悪いのは○○ちゃんだ」

と言うのは小さい子の常套句です。

でも「大人」はそれが一面的にしか
正しくないことを知っています。

どれほど理路整然と
「正しいこと」を言い募っても、
「子ども」の言い分は
なかなか世間に通りません。

それは、自分の受ける困難や苦労に、
誰か自分以外の責任者がいるはずだと
「子ども」が信じているからです。

高校の門をくぐったみなさんが
「大人」になっていくことを
我々教員一同様々な面から支援していきます。

そして、みなさんの周りに
たくさんの素敵なことが増えるのを
心より願っています。

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大人になること。

私たちの永遠のテーマかもしれません。

これには価値観や宗教観によって
様々な考え方や解釈がありますが、
サイモントンメソッドに当てはめて、
私はこのように解釈してみました。

「大人になるということは、
自分らしさを受け入れ、
希望を育み、執着を手放すことが
健全にできていること」

私が専門としている東洋医学では、
病気の原因を大きく3つに分類します。

・外因(自然環境など体外からの邪気)
・内因(感情など体内で発生する邪気)
・不内外因(生活習慣などが誘因で発生する邪気)

そして、この3つの調和が崩れたとき、
私たちは病気に近づくとしています。

その中でも特に注意が必要だとしているのが、
私たちの行き過ぎた感情から発生する内因(内邪)。

東洋哲学では、人間には喜(喜ぶ)、
怒(怒る)、憂(憂う)、悲(悲しむ)
思(思う)、恐(恐れる)、驚(驚く)
7つの感情(七情)として、
この感情の過度な変化が病因の一つ
である内邪となります。

そもそも、怒りや喜びは正常な反応なのですが、
「急激に募らせ」「長続きさせてしまう」ことが
体内で邪気を発生させて、病気の大きな
原因の一つとなってしまうと説いています。

先達たちは私たちが作り出す感情が
健康に大きな違いをつくることを
しっかりと教えてくださっているのです。

この感情をうまくコントロールする、
または、コントロールするほうが
よさそうだなと気付くことが、
大人への第一歩ではないかと思うのです。

先生曰く
「健全に成熟していく人は周囲に
喜びが自然と増えていきます。
いいですか、
これは外的要因によるものでは
ないのです」

この文節に、サイモントンメソッドの
多くのものが含まれています。

サイモントン療法では、
病気になる大きな原因として
「本来の自分ではない自分になろうと
頑張り過ぎること」と定義しています。

今の自分自身がなかなか受け入れられず、
その受け入れられない原因をなんとか
解消しよう、また乗り越えようと
頑張り過ぎてしまっている状態のこと。

不妊治療を行っている病院からの
紹介で当院を訪れたAさん。

何が何でも妊娠したい。
そして、子育てを経験するのが
私の人生設計であるという
強い信念をお持ちの方でした。

話を聞いてみると、
「私の結婚が遅くなったのは
 ○○のせいである」
「妊娠できないのは○○が原因である」
「私の人生に○○さえあれば
(なければ)もっと違っていた」
などなど、
周囲や世間に対して大きな不満を
募らせているようです。

要するに、外的要因に対して
自分自身の健康が害されていると
考えていました。

先生の言葉を借りるなら、
外的要因に固執し、
健全に成熟していない状態です。

このような場合、
周囲に喜びは増えては行かず、
逆に怒りや悲しみがどんどん
増えていってしまいます。

怒りや悲しみの感情を
長期化させてしまうことで
体内に邪気が発生し、
健康から離れていってしまっている
例と言えるでしょう。

誤解のないように繰り返します。

怒りや悲しみといった感情は
持ってはいけないものではありません。
我々が自然に感じる当たり前の感情です。
しかし、あまりにも過度に募らせ、
長期化させてしまうことが
心身に悪影響を与えてしまいます。

では、どのような対処が必要なのでしょうか。

ベトナムの禅僧で平和・人権運動家の
ティク・ナット・ハン師は言います。

「感情はただの嵐にすぎません。
 それはやってきてしばらくとどまり、
 やがて行ってしまいます。
 
 感情の嵐が来ると、
 子供は丸ごとその渦中に入ってしまいます。
 
 私たち大人はこころの感情が生まれたら、
 それを認めて微笑み、抱きしめることで
 その感情からたくさんのことを
 学ぶことができます」

大人は、嵐のようにやってくる強い感情を
うまく世話することができる人のようです。

怒りなどの強い感情を感じたときには、
何も行わないのが最善です。
抗ったり、闘ったりすることは、
自分自身を痛めつけることにも
なってしまいます。

強い感情があることに気づき、
あなたの心の怒りや恐れの種に
水をやる人や状況から、
意識をそらすべきかもしれません。

意識的な呼吸を行い、
リラックスできる瞑想を行うのも
いいかもしれません。

心身をリフレッシュして、
心が静まったら、強い感情が起こった
状況を深く観ることができるでしょう。

外的要因は自分自身ではコントロール
することは不可能です。
これをコントロールしようとすることが
大きなストレスを生み出します。

自分自身の本質を知り、
それを受け入れ、
自分自身の外側にも内側にも
調和を意識していける人が
大人なのではないかと思います。

高校生になった息子が
大人になっていく様子を、
私自身も大人であることを
自問自答しながら過ごしていきたいと
感じた一日でした。
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