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2016-10-31 | カテゴリ:ブログ

自然がもたらす効果

寒くなってきましたね~。
朝のひんやりとした空気に
秋の深まりを感じます。
 
私が住んでいる静岡県三島市では
北北西を向いて視線をチョッと上げると
いたるところから
富士山を眺めることができます。
 
特にこれから5月までの半年間、
冠雪した冬の富士山はとても美しく
毎朝自宅の洗面所の窓を開けて
ひんやりとした空気を感じながら
富士山を眺めつつ行う歯磨きが
朝の素晴らしい瞑想的な時間となります。
家族からは「寒い!」と不評ですが。。。
 
サイモントン療法協会三島事務局でも
富士山を眺めながら
茶話を楽しむことができます。
機会があれば、どうぞお立ち寄りください。
 
さて、今回は、私たちが自然に近づくと、
疲れきった脳がほっと一息つけるという話。
 
「医学の父」「医聖」と呼ばれるヒポクラテスは
「人は自然から遠ざかるほど病気に近づく」
という言葉で自然とのかかわりの大切さを
説いています。
 
紀元前460年から370年ころを
生きたとされるヒポクラテスが、
このような言葉を残しているのが
とても興味深いですね。
 
ヨーロッパでは古代ペルシア王朝が
隆盛を誇っていたころ、
アジアでは、仏陀、孔子、老子が
生きた時代の少しあと、
日本では弥生時代の創成期。
縄文時代から移行期です。
 
この時代にすでに
「自然から遠ざかる」ライフスタイルに
警鐘を鳴らしているとは!!!
 
イメージが追いつきません。
 
物質的な自然と
自分の存在としての自然の
両面を言っているのかな? と考察しますが、
今回は物質的な自然の効果について。
 
米ユタ大学の認知心理学者
デビッド・ストレイヤーは
自らが「三日効果」と名付けたアイデアを
ユタ州南部の荒涼とした渓谷のキャンプ場で
心理学専攻の22人の学生と共に
実証実験を行いました。
 
ストレイヤーは、
「人間の脳は疲れ知らずの機械ではなく、
 簡単に疲弊してしまう。
 しかし、日常の雑務を中断し、
 自然環境に身を置けば、
 元気を取り戻せるだけではなく、
 知的能力も向上する」
といいます。
 
手つかずの自然で
3日間歩き回ったグループでは、
それ以前と比べて、
問題を創造的に解決する能力が5割も高まった
という研究結果が出ました。
 
自然にたっぷりと親しんだ時に起こる精神作用を
ストレイヤーは「三日効果」と呼びます。
 
ストレイヤーはいいます。
 
「3日目になると、これまで感じなかった
 匂いや物音に気付くようになるんです。
 これまでにないほど、大自然と調和し、
 2-3日の間でも、その瞬間その瞬間を
 生きる経験ができた人は、
 思考に大きな違いが生まれます」
 
千葉大学環境健康フィールド科学センターの
宮崎良文教授によると
森の中を15分歩くだけで、
生理機能に顕著な変化が起こるといいます。
 
教授が率いる研究チームは、
84人の被験者に森を散策させ、
同数の別の被験者には
都市の中心部を歩かせました。
 
実験の結果、
森を散策したグループでは、
ストレスホルモンである
コルチゾールが16%減少し、
血圧は2%、心拍数も4%、
それぞれ低下しました。
 
宮崎教授は、
人類は自然の中で
長い時間をかけて進化してきたので、
自然に囲まれていると
心身ともにリラックスするといいます。
 
「人間の感覚は、
 都市の高層ビルや往来ではなく、
 植物や水の流れといった自然に関する情報を
 解釈するのに適している」
と教授は話します。
 
韓国で行われた脳の活動を
fMRI(機能的磁気共鳴画像装置)
で観察する実験で、
都市の風景を見た被験者は、
恐怖や不安を処理する脳の領域
「偏桃体」の血流が増え、
逆に、自然の画像を見た場合には、
共感や利他的行為と関連する領域が
活性化しました。
 
自然は人間を穏やかに、優しくする
効果があるのかもしれません。
 
米スタンフォード大学のグレッグ・ブラッドマンが
率いる研究チームは、
38人の被験者に広い公園か
繁華街を90分歩いてもらい、
散歩の前後の脳の状態を調べました。
 
公園を歩いた被験者では、
気分が落ち込んだ原因を繰り返し自問する
「抑うつ的反すう」に関連した脳の部位の
活動が低下しました。
 
繁華街を歩いた被験者には
見られない傾向だったようです。
 
被験者自身から、
公園を散歩した人は
自分を責めることが少なかったと
報告されているということです。
 
ブラッドマンは
「戸外の心地よい環境にいることで、
 自分の内なる問題から
 良い形で解放されるのであろう」
と言っています。
 
「歩くと頭が軽くなる」
 
ヒポクラテスが残した言葉です。
 
自然の中に身を置くことはもちろんのこと、
自然の中を散策することで
軽い運動の要素も加わり、
その相乗効果が高まるのではないかと感じました。
 
前出のストレイヤーは、
「結局のところ、
 私たちが自然の中に入っていくのは、
 それが心身に良いと
 科学的に証明されたからではなく、
 私たち自身がそう感じるからなのです」
と言います。
 
大都会の東京や大阪でも、
多くの自然があることに驚きます。
 
寒い時期になってきますが、
周囲の自然に意識を向けて
短時間でも自然に親しむことで
リフレッシュする機会を
作ってみてはいかがでしょうか。
 
歩く瞑想がおすすめです。
 
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◆執筆者プロフィール◆
佐々木 弘(ささきひろし)
サイモントン療法認定トレーナー
NPOサイモントン療法協会理事長
のぞみ鍼灸・こころセラピー
http://www.mishima-h.net/
・趣味はダイビング、夢は世界中の海を潜ること
・毎朝のエネルギー補給は、自宅で雄大な富士山を
 眺めながら、しばし呼吸を楽しむこと
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